世界中から観光客が訪れるアメリカ・ニューヨーク。活気ある街並みと多様な文化が魅力ですが、治安面で不安を感じる方も少なくありません。
この記事では、初めての方でも安心して旅行できるよう、治安の良いエリア・注意が必要なエリアを紹介していきます。
アメリカ・ニューヨークの治安
アメリカの治安
経済平和研究所(Institute for Economics and Peace)が発表した2025年の世界平和度指数(Global Peace Index)※によれば、アメリカは2.443ポイントで第128位(163ヶ国中)と評価されています。※数値が1に近いほど平和
ちなみに日本は1.440ポイントで第12位です。
ニューヨークの治安
それでは、ニューヨークの治安はどうでしょうか?
ニューヨーク市の犯罪率は、10万人あたり4275.9件(2023年)となっています
どこまでを犯罪とカウントするか/報告するかは国によって基準が異なるので、単純に比較することはできませんが、東京の犯罪率は10万人あたり800~1,000件です。
とはいえ、治安は全体的に改善傾向にあり、殺人や強盗などの重大犯罪はピーク時の1/4以下まで減少しています。
ニューヨーク治安マップ
まずは、ニューヨークの治安の全体像をマップで見ていきましょう。
観光スポットが集中するマンハッタン全域に加え、旅行者が訪れることの多い周辺エリアや、特に注意すべきエリアを掲載しました。
赤=要警戒、黄色=時間帯/場所によっては注意、青=基本的に安全、と色分けしています。
ここからはエリアごとに詳しく解説していきます。
マンハッタンの治安

マンハッタンはニューヨークの中心で、多くの観光客が訪れます。
アップタウン(北部)、ミッドタウン(中央部)、ダウンタウン(南部)、ルーズベルト・アイランドの4つの区域に分けて、全エリアの様子や危険度、特に警戒すべき場所を紹介していきます。
アップタウン(北部)
マンハッタンの59ストリートより北のエリアをまとめてアップタウンと呼びます。
セントラルパークの両脇に広がるアッパー・イースト・サイドとアッパー・ウェスト・サイドは高級住宅地で、落ち着いた雰囲気。はじめてのニューヨーク旅行の宿泊におすすめです。
ちなみにセントラルパークは、昼は旅行者や地元の人に愛される大人気スポットですが、夜間は暗く、人通りが大幅に減って危険な雰囲気に。
セントラルパークの北に広がるイースト・ハーレムとハーレム、ワシントンハイツは危険なエリア。特にイースト・ハーレムは薬物事件やギャングの抗争などもあり、避けるのが無難。ハーレムは再開発が進んでいますが、安心して行ける場所としてはまだおすすめできません。
マンハッタンバレーやモーニングサイドハイツは、ハーレムとアッパー・ウェスト・サイドの間にあり、比較的安全な住宅地・学生街ですが、ハーレム寄りの治安の悪い通りに迷い込まないよう注意。
マンハッタンの最北端にあるインウッドは、観光スポットは無く、閑静な住宅地エリア。夜は暗いので注意。
ミッドタウン(中央部)
セントラルパークの南に位置するミッドタウンは、日本でいう渋谷や新宿のような商業・繁華街エリア。
個人的な感覚では、西側(ヘルズ・キッチン)よりも東側(ミッドタウン・イースト)の方が治安が良く、洗練された街並みです。
中心部は全体的に旅行者が多く基本的には安心ですが、注意が必要な場所もあります。
タイムズスクエア
観光名所のタイムズスクエアは、深夜~早朝はドラッグ使用者や酔っ払いがいることもあり訪問は避けた方が良いでしょう。 また、日中でもスリや詐欺などに注意。
ポート・オーソリティ・バスターミナル
ポート・オーソリティ・バスターミナルは、8番街(8th Ave.)の40~42ストリート(40~42 St.)にあり、 高速バスや路線バスが多く発着する便利なターミナルビルですが、周辺はホームレスやドラッグ使用者が多く、治安は良くありません。
ダウンタウン(南部)
マンハッタンの南側のエリアをダウンタウンといいます。
グラマシーとトライベッカは、観光名所は少ないですが高級住宅地で安全なエリア。
チェルシー、グリニッジ・ビレッジ、ソーホーとノリータは、ショップやマーケットが並ぶエリアで、治安は良好です。
最南端のファイナンシャル・ディストリクトは、日本でいう大手町のような金融・ビジネス街。夜は人が少なくなります。
ダウンタウン南東のイースト・ビレッジ、ロウアー・イースト・サイドは夜遊びエリア。昼間は静かですが、夜は酔っ払いに注意。
中華系コミュニティが集まるチャイナタウンは、日中は賑わっていますが、夜は人が減って治安が悪化。ドラッグ問題、押し売りなども報告されています。怪しい店や裏道には入らないように。
ルーズベルト・アイランド
ルーズベルト・アイランドはイーストリバーに浮かぶ小島で、とても治安が良いエリアです。
マンハッタンへは、地下鉄やゴンドラでアクセス可能。
ブルックリンの治安

ブルックリンは、マンハッタンの南東に位置する区です。
ダンボはブルックリン橋のたもとのエリアで、おしゃれなカフェやショップが観光客に人気。
ブルックリンハイツはダンボの隣の高級住宅地で、茶色いレンガ造りの建物が並びます。
ウィリアムズバーグはイースト・リバー沿いの地区で、おしゃれなレストランやショップが集まるウォーターフロントエリアは比較的安全。東側および南側は、夜間の治安がやや懸念されます。
ブルックリンの内陸部~南東部は旅行者が訪れるような場所はほぼありませんが、危険なエリアがいくつかあるので念のため紹介しておきます。
イースト・ニューヨークは、過去にはニューヨーク市内でも最も危険な地域の一つとされており、現在でもマフィアの影が残るエリア。ブラウンズビルは犯罪率が高く、暴力事件や薬物事件で知られるエリア。クラウンハイツは、南側で暴行や窃盗の発生率が高くなっています。ベッドスタイは、以前よりも改善傾向にあるものの、治安はまだ不安定です。
クイーンズの治安

クイーンズはマンハッタンの東に位置する区で、ジョン・エフ・ケネディ国際空港(JFK)やラガーディア空港(LGA)、ニューヨーク・メッツの本拠地「Citi Field」があります。
ロングアイランドシティ(LIC)は、イーストリバー沿いの再開発地区で、ファミリー層が多いエリア。ウォーターフロントエリアは治安が良くおすすめ。工業地域は人通りが少ないので注意。
アストリアはLICの北に隣接する地区で、利便性は高くありませんが治安は良好です。
ジャマイカとサウスジャマイカはJFK空港からの移動で多くの旅行者が利用する交通の要所ですが、ドラッグや強盗事件などが横行しており、乗換以外での利用はおすすめしません。特に夜は注意してください。
ブロンクスの治安

ブロンクスはマンハッタンの北に位置する区で、全体的にあまり治安が良くありません。
再開発が進みつつありますが、観光地であるヤンキースタジアムを除き、特に夜間の訪問はおすすめできません。
南端のサウスブロンクスはその中でも治安が悪いエリアで、ギャング関連の事件や暴行、薬物犯罪などの発生率が高くなっています。
ニュージャージーの治安
ニュージャージーは、ハドソン川をはさんでニューヨークの隣の州です。ニューアーク・リバティー国際空港(EWR)があります。
この記事ではニューヨーク市の治安について書いてきましたが、ニュージャージーはマンハッタンへのアクセスが良く宿泊地とする方も多いので、特に人気の2エリアについて簡単に解説します。
ホーボーケンはマンハッタン対岸のエリア。PATHトレインでミッドタウンまで約15分で、治安は良好です。
その南のジャージー・シティもPATHトレインが通っていて便利ですが、ハドソン川沿いのエリアは比較的安全なのに比べ、内陸部は犯罪率が高いので注意。
安全な旅行のために
ニューヨークは旅行客が多く、基本的には安全に観光できますが、危険なエリアを事前に把握し立ち入らないことが重要です。
同じ区や地域でも、エリアによって治安は大きく異なります。
地下鉄
地下鉄駅構内や車両内での事件やトラブルが多く発生しています。
ホームへの突き落としや暴力事件などがあり、過去には殺人事件も。特に深夜~早朝は人が少なく危険です。
銃犯罪
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たとえばニューヨークでは、1泊入院して100万円以上の請求がきた友人もいます。
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