ロンドン地下鉄は1863年に開業した世界最古の地下鉄システムで、トンネルの形状が円形であることから「チューブ」という愛称で呼ばれています。
この記事では、ロンドンに住み頻繁に地下鉄を利用している筆者が、路線図、運賃、遅延や運休の情報確認から実際の乗り方まで、画像付きで詳しく解説していきます。
路線図
ロンドンの地下鉄路線図は、TfL(ロンドン交通局)の公式サイトのMaps>Tube & Rail>Tubeのページにあり、“Tube Map”をクリックしてダウンロードできます。
また、TfLの公式アプリからも路線図を見ることが可能です。
TfLアプリは経路やバス停の検索、運行状況のチェック(後述)などもでき、ロンドンを公共交通機関で動き回るには必須のアプリ。事前にダウンロードしておくのがおすすめです。
運行情報の確認
運賃とチケット
ロンドン地下鉄の運賃は、区間、時間帯、年齢、支払い方法などによって異なります。
区間
ロンドンの地下鉄駅は1~9のゾーンにわかれており、中心部が1で郊外に行くほど数字が大きくなっています。
基本的には、多くのゾーンをまたぐほど料金が高くなります。
時間帯
- ピーク(Peak):祝日を除く月~金の6:30~9:30、16:00~19:00。
- オフピーク(Off-Peak):それ以外の時間帯、もしくは、月~金の16:00~19:00にゾーン2~の駅からゾーン1の駅に移動する場合。
ピークの方がオフピークよりも高い運賃となります。
子供料金
子供の運賃は年齢によって無料~半額となっています。
- 5歳未満:無料
- 5~10歳:大人1人につき4人まで無料
- 11~14歳:駅員さんに依頼し、オイスターカードに”Young Visitor discount”を設定してもらうと半額(最大14日間)
支払い方法
コンタクトレス決済(おすすめ)
タッチ決済対応のクレジットカードまたはデビットカードを改札でタッチするだけで、自動的に運賃が引き落とされます。
Visa、MasterCard、AMEXに対応しています。もちろん日本のカードでもOK。
オイスターカード
日本でいうSuicaのような存在のプリペイド式の交通カードで、地下鉄やバスなどの公共交通機関で利用可能。
地下鉄駅の自動券売機などで簡単に購入・チャージできます。
トラベルカード
1日、1週間などの乗り放題カード。自動券売機などで購入でき、利用するゾーンによって料金が異なります。
トラベルカードは一見お得そうに見えるのですが、コンタクトレス決済やオイスターカードには1日の運賃の上限額が設定されており、こちらの方が安くなります。
・上限額に達したら、以降の運賃は無料
・「一日」の定義=午前4:30~翌日午前4:29
・上限額の例:ゾーン1~2内の場合、一日最大£8.50
現金
現金対応の自動券売機自体が無い駅も多く、また、料金も非常に高くなるため、あまりおすすめしません。
たとえば、大人がゾーン1内を地下鉄で移動する場合、コンタクトレス決済やオイスターカードなら £2.70(オフピーク)~2.80(ピーク)ですが、現金で一回券を買うと常に£6.70かかります。
ロンドン地下鉄の乗り方
駅の入口を探す
ロンドン地下鉄の入口は、”UNDERGROUND”と書かれた赤と青の標識が目印。
改札を通る
緑色の矢印が表示されている改札が利用可能、赤い×の改札は利用不可となっています。
カードを自動改札のリーダーにタッチするとゲートが開きます。紙の切符の場合は”Ticket”と書かれている挿入口に入れます。
ホームの確認
路線と方面によってホームが分かれています。
たとえば、この看板↑の場合、左にいくとDistrict & CircleラインのEastbound(東行き)、右にいくとJubileeライン (全方向)となります。それぞれLift(エレベーター)があることもわかります。
ホームに着いて路線案内版↓を見ると、そのホームから発着する電車の行き先がわかるようになっています。
また、電光掲示板を見るとあと何分で電車が到着するかわかります。通常、電車は5~10分間隔で運行されています。
乗車
ロンドンではスマホの盗難が流行っており、電車のドアが閉まる瞬間に泥棒がスマホをひったくって逃げる事件が多発しています。
また、駅間では電波がなくスマホを使えないことが殆どです。経路検索などは電車に乗る前に済ませておくのがベターです。
降車~出口の探し方
電車内の電光掲示板に次の駅が表示されるので、降りるタイミングを計るのは簡単です。
電車から降りたら、Way Outの案内表示に従って進むと出口に出ることができます。乗り換えの場合も案内表示に従って進みましょう。
改札で再度カードをタッチし、駅から出ます。
まとめ
ロンドンの地下鉄は、初めての旅行者でも気軽に利用できる便利な交通手段です。
運賃は少し複雑ですが、コンタクトレス決済ならカードをタッチするだけなので簡単です。
ひったくりとスリは日本よりも圧倒的に多いので、そこだけは気を付けるようにしてください。
また、日本とは異なり、エスカレーターやエレベーターの整備は完了していません。主要エリアを中心に設置が進められていますが、まだ階段のみの駅も多いです。